2008年6月27日 (62日目) P351 KM マーカ:238


夕べは暑かった。寝袋の中に入って居られないほどだった。でも、テントを張って蚊の大群の中で寝るよりもはるかに良かった。インターネットを昨晩出来なかったので、今朝はもう一度インターネットカフェに行って写真をアップロードしたかった。8時くらいに起きて、10時位にインターネットカフェに行けるように準備をしたが、結局10時半くらいになってしまった。リエナは今日の仕事は午後とのことで、アパートに居た。

インターネットカフェに行って、俺の自分の小さなコンピュータをネットワークに接続して、IPアドレスを固定し、プロキシーサーバを設定して、とりあえずインターネットが出来るようになった。リエナが正午にアパートを出るとの事なので、その時間に間に合わせる為に急いだが、結局写真は一枚もアップロード出来なかった。でも、Eメールの返信と、次の都会のエカテリンブルグでCouchSurfing のメンバーの宿泊先を見つけ、泊めて貰えないかリクエストした。

11時45分位にリエナのアパートの戻り、自転車を6階から降ろし、リエナと一緒に出る。携帯電話の新しいSIM カードは買うことが出来ない。ロシア人かその住民でないと購入できず、リエナの携帯は仕事先の知人が用意してくれたもので、俺の為に買うことは出来ないとの事だった。でも、最初にリエナに会った交差点付近の携帯電話の店で300ルーブル追加した。その間、店の外に自転車を置いてあったので、リエナに自転車を見守って貰った。


シャワーを浴びさせてくれ、洗濯も出来た。一泊だが綺麗な所に泊めてもらい、俺は非常に満足だった。リエナとは写真を撮った後、別れた。

携帯電話の店の外では、店員と酔っ払いが俺の進むべきエカテリンブルグへの道を紙に書いて教えてくれた。店員は英語が出来たわけではないが、酔っ払いと一緒に丁寧に教えてくれた。店員は店の事を忘れて、俺が道を間違えないように一生懸命に教えてくれた。ありがたいことだった。


チュメインの街を出るには簡単だった。店の中のコンピュータで地図を見ていたのと、店員と酔っ払いの説明で迷わずに街を出られた。大きな街だった。


13時位に走り出す。市内の道路は良かった。そしてオブラストが変わると、そこからはシベリアを脱したことになった。地形的にも行政的にも遂にウラル地方に入った。その後、カフェは幾つか見つけたが寄らずにそのまま走った。出発が遅れたので、カフェに寄って食事をする気にはなれなかった。チュメインで買ったバナナとビスケット等を食べる。


夕方前に、多分KM マーカの260位だと思うが、道路が酷く悪くなった。おまけに小さな虫が多く、立ち止まると無数の蝿のような虫が寄って来た。道路際は沼地が多かったので当然だ。

悪路の上に路肩も悪いので、そんな道路を走るのは面白くない。辛いものだが仕方ない。進むしかない。17時過ぎだったと思うが、交通量が少ないので、道路の状態が良い、道の真ん中を進む。風は無く、車が近づくと音で直ぐに分かったので、その時は直ぐに道路脇に戻る。こんな道路を走ると、本当にフロントにショックアブソーバが欲しくなる。


20時過ぎには道が真っ直ぐになり、道路は良くなった。カフェがあったので、その裏にでもテントを張りたかったが、断られてしまった。林の中なので特に問題ないと思ったが駄目だった。林の奥深くだったら構わないと言われたが、動物が怖いのよりも、もし盗賊にでも襲われる方が怖いのでやめた。

カフェでは中年の女性と、その娘と思われる10歳くらいの女の子が手伝っていた。トレーラーを改造したような小さなものと、それに併設した屋根があるだけの質素な建物だった。夕食をそのカフェで食べて先に進む。

エカテリンブルグへの幹線道路はP351。その道路脇に、ある木工所のような建物があり、中に作業をしている人が居たので、その敷地内にテントを張らせて貰った。只、蚊が多く、その上に金曜日とあってか一晩中、建物の中から賑やかな音楽を鳴らしていた。ウランウデ付近で材木所の寄宿舎で泊めて貰った時や、イルクーツクとクラスノヤルスクとの中間で泊めて貰った時も同じで、週末になると夜更けまで騒ぐ人が多い。週末は気をつけないといけないと改めて思った。


テントを張って寝る準備をするが、木工所の機械の音は止まなかった。夜の天気は良さそうだったのと、暑かったのでテントのフライは張らない。

日が長く夜10時を過ぎても未だ暗くならない。作業員に水が欲しいと言うと、木工所には水道が無いのか、その人が住んでいると思われる民家に行って水を貰った。電気のモーターの音がしたので、おそらくその家には地下水があるのだろう。モーターで水の流れを制御しているので、溢れるばかりの水を頂いた。寝る前に顔を洗う水も無かったシベリアでの夜が嘘のようだった。

寝る前に気付いたのだが、ノボシビルスクのパベールに買って貰った赤い帽子が無い。どこかで落としてしまったのか。夕刻は帽子が眩しい日差しを遮ってくれていたが、その後、暑かったので帽子を被ってなかった。失敗した。パベールの思い出を失ったようで悔しかった。

0 件のコメント: