2008年5月27日 (31日目)M53マーカー:188Km


7時半くらいに起きると外は寒く5度位だった。寒かったが準備をして走り出すと既に8時半位になっていたと思う。俺が林の中にテントを張ったのはフェンスの向こう側には気付かれなかったようだ。

10時位にカフェを見つけ入ると、中には人懐こいモンゴル系に見える人達にそのテーブルに座るよう勧められたのでそのテーブルに座る。一人は警官だと言っていて、今日は休みのようで朝から友達とウォッカを飲んでいる。俺への友情の証としてもう一人の男は立って歌ってくれた。俺の旅が非常に面白く思えたようだ。食事の後、自転車のボトルに水を入れてもらってカフェを出る。全部で一時間くらいを要したと思う。ただ酒に酔っていたのか、同じモンゴル系として歓迎してくれたのか、俺の旅に共感してくれたのか。理由は何でもよかった。テーブルに呼ばれて一緒に食事できたことがとても嬉しかった。


外は相変わらずの向かい風だった。西から東に向ったらどれだけ楽なことか。でも逆のルートでヨーロッパ諸国からロシアに入ったら大変だったかもしれない。欲しい果物は無いし、言葉は通じない。でも俺は西に向っているので、それらの問題は少なくなると期待したい。少なくとも英語はもっと通じるようになると思う。




午後3時くらいにカフェを見つけたので入って昼食とする。家族から電話があるかもしれないと思ったが無かった。プローフ、ボルシチ、玉子焼き、紅茶で100ルーブル位だった。そのカフェの中には沢山の客が居たが、どの客も冷たい目だったので、朝食のように楽しくはなかった。カフェを出る際に昨日と同じキャラメルのスニーカーを買ってから出る。道路は随分と良くなった。でも、時々デコボコになるが、少し広い舗装はせめてもの救いだった。


登り坂の途中、Toyota のCamry のタクシーがパンクの為に路肩に停車していた。ホイールを止めているラグナットを緩めることが出来ず立ち往生。工具箱はあったが、中身はどれも役に立たなかった。何とか助けたあげたいと思って、トランクを開けてもらうとそこにはプロパンのタンクがあった。ガソリン車ではなかったのだ。こんな田舎でもプロパン車があるとは意外だった。まあ、タクシーだから少しでも燃費の良い車で無いと商売にならないのであろう。トランクの中はタンク以外は殆ど何も入ってない。暫くすると仲間と思われるもう一台の車が来たが、工具が足りなくて直ぐに行ってしまった。俺もこの状態では何も出来ないので先に進む。


今日はツバメを二羽見た。冷たいこのシベリアの地にもやっと春が訪れたようだ。そして昨日は久しぶりに蝶を見つけ、今日も見ることが出来た。俺は北上しているので暖かくなっては無いが、春は近いようだ。それから今日は大きなトラクタが畑を耕すのも見えた。種を蒔く準備なのだろうか。

また、小さな村にの入り口には野菜を売る4人の女性が居たので写真に収める。シベリアの人口密度が低い区域を脱したのか、農作物が出来る季節になったのだろうか。一人の老婦人は写真に入るのを拒んだ。往々にしてロシアの女性は写真に入りたがらない。特に年配の女性は顕著だ。






8時くらいにカフェを見つけ、近くにテントを張って良いかと聞くと、OK との事だったので、いつものメニューの玉子焼き、ボルシチなどを食べる。カフェの裏には空き瓶や空き缶を保管しておく小屋があり、その中だったら雨を凌げるので、カフェに戻りそこの中でも良いかと聞くとこれもOK してくれた。


これからクラスノヤルスクまで向かい風は続くのであろう。頑張ろう。皆が応援してくれている。ここで終わりにするわかにはいかない。左膝は相変わらずで、冷たい風が当たると痛む。でもきっと暖かくなれば問題なくなるだろう。

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